モバイル回線には3G回線と高速なLTE回線があるけど、音声通話は3G回線専用でした。
「え?」と思う方も多いと思いますが、LTE回線を掴んでいても、音声通話を始めるとLTEから3G回線に切り換わる仕組みになっています。
また、音声通話中はネットが使えない場合も多く、使えたとしてもとっても遅い場合が殆どです。
この音声通話にLTE回線を使う仕組みがVoLTEです。周波数帯域も50Hz~7kHzと、従来の倍くらいに広くなります。周波数帯域だけみると、Skypeと同じくらいですね。
VoLTEはドコモが昨年の6月から、auとソフトバンクが12月からサービスインしていますが、対応機種が少ないため、僕自身未体験です。
VoLTEのもう一つの特徴は、高音質での音声通話と同時に高速データ通信が可能なことです。音質が良くて遅延が少ない音声通話と高速データ通信・・・・VoLTEはアマチュア無線のリモート局用の回線設備として最適なのではないでしょうか?
料金面で考えてみましょう。
音声通話については各社のかけ放題プランを適用すれば、何時間通話しても定額です。
残るデータ通信のパケット料ですが、アマチュア無線の従来の方法でのリモート局運用を想定した場合、最もデータ量が大きいのはVoIP(Skypeとか)での「受信
音&送信音」の転送データ量です。
ですから、受信音&送信音は全部「音声通話」に切り換えることで、データ量は激減するはず。
無線機やローテーター等のリモートコントロールは、もともとRS-232Cの9600bps(ビット・パー・セカンド)程度で操作できます。9600bpsは1200B(byte)ps、つまり4.3MB/1時間になります。
実際には9600bpsで連続してデータを転送するわけではありませんので、1時間運用してもデータ量は1MBも要らないと想像しています。
VoLTEに対応した2台のスマホを用意して、1台はかけ放題プランに加入、音声通話で受信音と送信音の伝送を行い、無線機のコントロールはデータ回線で行います。VoIPのためのSkypeやNetDuetteは不要です。
リモート局でもVoLTEに対応したスマホに格安simを刺して、無線機用の受信音と送信音を旺音声通話で送りつつ、データ回線では無線機のリモート用としてデータ通信を行うわけです。
無線機のリモート制御信号だけなら200kbps程度の低速データ回線でも使える可能性が高いので、格安simで十分のハズ。
今はまだアプリが充分揃っておらず、リモート局はスマホ1台・・ってわけにはいかず、PCが必要だと思いますが、スマホのアプリやUSBデバイスドライバーがでてくれば、PC不要でスマホと無線機だけでリモート局が構成できてしまうと思います。
ぜひ、やってみたいけど、VoLTE対応スマホ2台ってのがハードルだなぁ・・。自分のスマホを使うと、リモート局使っている間、長時間話し中ってことになるし・・・。VoLTE対応のsimフリー機は出ていないので、キャリアに新規に2契約ってのは、かなりの負担で、人柱としては相当太い柱です。
VoLTEを使ったリモート局にチャレンジしている方、ぜひ感想をお聞かせください。