フルサイズ2エレを性能の低下を抑えつつ、コンパクト化したMoxonアンテナがあります。コイルを使わず、エレメントを折り曲げたところがミソですが、自作すると折り曲げ部分の強度の確保が結構大変です。
久しぶりにMFJの製品カタログを眺めていたら、Moxonアンテナが販売されていることに気づきました。カタログには21.28.50メガ用の3種類あります。
Moxonアンテナはコイルを使っていないのでATUと相性が良いところを活かして、マッチングはATU任せのマルチバンド化をMMANAで試してみました。
周波数はHFハイバンドとして14~28メガの5バンドでのQRVを想定しました。
21と28は2エレ並、他はRDP程度ってことでトライしてみましたが、さすがにオリジナルの2エレでは28メガでゲインがとれません。
そこで1本だけエレメントを追加して28メガの性能アップをしてみました。
V型の赤線がその追加エレメント。ビニール線を引っ張るイメージです。
たった1本ですが、28メガのリフレクタを追加したので28メガが2エレ化してイイカンジになりました。
21と28で4dB程度、F/Bで10dB以上とれていますので、マッチングロスを考慮しても、ビームアンテナとして使えるのではないかと思います。
14は小型のRDP動作ですが、18と24は多少は指向性がでるので、意識するば多少はメリットがありそう。
18メガが逆ビームになるのが難点ですが、エレメント数が少ないので、これは我慢ですね。
給電点に1:1か4:1の平衡-不平衡バランスを挿入してATUに接続すれば、14~28までカバーできると思います。14メガは全長が半分になっていますが、短縮ロスが無いのがポイント。
給電点にAH-4とか使えば、かなり実用的なビームアンテナになりそうです。ちなみに50メガでも2dB程度のゲインが期待できますよ。